どうして元々は白い歯が黄色く変わってしまうの?
それは歯の表面だけでなく内側も着色してしまうからです!
歯の表面は白いエナメル質でできていますが、加齢とともに表面のエナメル質が磨耗して薄くなり内側の黄色がかった象牙質の色の影響を受けやすくなります。
またエナメル質についた微細なキズに普段、お口に入れている食物や嗜好品(タバコ、コーヒー、赤ワイン、お茶等)の色素が沈着して色が変わってしまいます。
それではどうやって歯を白くするの?
ホワイトニングとは歯を削らずに薬剤を用いて歯の表面についた色素だけでなくエナメル質内に沈着した色素を除去して歯を白く美しくする方法です。
※胎児の時の薬の影響で歯の色が元々黒ずんでいる場合があります。重度のケースではホワイトニングでは効果が得られにくく、その場合はかぶせ物をお勧めする場合もあります。
どのくらい白くなるの? その1
歯を白く着色させるのではなく、エナメル質の中についた有機質系の汚れを薬剤から発生するフリーラジカルで酸化、除去します。
そのためにエナメル質が厚いほど中にため込んでいる有機質系の汚れが多いのでホワイトニング前とホワイトニング後の色の変化は著しくなります。つまり若くて歯があまりすり減っていない方ほど効果が出やすい傾向性があります。
反対にエナメル質が薄いと中にためこんでいる有機質系の汚れは少ないのでホワイトニング前とホワイトニング後の色の変化は少なくなります。
どのくらい白くなるの? その2
色の変化は対象とする歯のエナメル質の厚みにより左右され一般的にはエナメル質の厚みが厚いほど、言い換えれば歯の厚みが厚いほど白くきれいになります。
そのために同一の歯でも部分によっても白くなりやすい部分と白くなりにくい部分がでてきます。エナメル質は必ず歯の中央で一番厚く、頭の方でやや薄く、歯肉との境目で一番薄くなっています。
したがって歯の根元付近は白くなりにくいですが、この部分は通常は唇でおおわれてしまうのであまり気にならないと思われます。
どのくらい白くなるの? その3
どのくらい白くなるかは元々の歯の色、表面の性状、エナメル質の厚み等の歯そのものの条件とあなたの努力、根気等色々な条件により個人差があります。
元々歯の色が白い人ほど白くなりますが白さには限界があります。
歯の表面が元々ザラザラ、デコボコしている歯は表面がツルツルした歯よりは同じ白さになっても綺麗になったという感覚が違うかもしれません。
ホームホワイトニングのお勧めの使用時間は通常は4週間から行ってもらっています。
どんな歯でも白くなるの?
また歯ができる時に摂取した薬の影響で歯の色が濃いグレーになっている場合は白くするのはかなり困難です。このような歯の場合は完璧に白くしたいという希望の方は被せるしかないかもしれません。
神経がない歯、つめ物、かぶせ物は白くなりません。
また歯に使っている金属が溶けて歯にしみ込んで黒くなっている部分は白くなりません。
どうしてもこのような歯をを白くしたい場合は、これらに対しては白いつめ物、かぶせ物で白くすることをお勧めします。
ホワイトニングの薬の安全性は?
もともと口腔内の殺菌剤として使われていました。今でも小児の口腔カンジダの治療の時に使われる事もあります。
アメリカではこの20年間に2000万人以上にホームホワイトニング療法が行われてきましたが、問題となる報告はありません。
※(歯科医院ではなくドラッグストアで売られているホワイトニングを謳った製品はこの限りではありません。)
ホワイトニングの薬を飲んでも大丈夫?
薬剤を、一度に50cc飲用すると下痢を起こす可能性がありますが通常の使用量は1回に0.5cc程度なのですべて飲み込んだとしても問題ありません。
ただしお子様の手の届かないところで保管してください。
ホワイトニングをすると歯が弱くならないの?
抗う蝕効果を見るために1500~2300時間作用させましたが特に問題はありませんでした。むしろ抗う蝕効果を認めました。また硬さはエナメル質、象牙質ともにわずかに増しました。